読書メモ その2

地頭力を鍛える(問題解決に生かす「フェルミ推定」)/細谷功

15年ぐらい前に発刊されている、「検索廃人」「コピペ魔人」をやめてちゃんと考えましょうって言う本です。

最近でも思考力を鍛えるためのロジカルシンキング系の本が流行ってますが、現在もコンサルティング系の入社試験でも用いられている「フェルミ推定」というクイズを使った思考力の鍛え方・考え方について書かれています。

【要約】

 地頭力とは考える力のベースとなる知的能力のことを言い、

 1.結論から考える仮説思考力

 2.全体から考えるフレームワーク思考力

 3.単純に考える抽象化思考力を

を鍛えることが重要となるが、その試験・訓練として使われるのがノーベル物理学者エンリコ・フェルミが使用していた「フェルミ推定」である。

 具体的には「日本全国に電柱は何本あるか?」「地球上にアリは何匹いるか?」といった実際には調査することする難しいようなとらえどころのない量を、何らかの推定ロジックを使い短時間で概数を求めるというものであり、解答の近似値を出すことが目的ではなく、それを考える筋道・思考論理の一貫性を養うために用いられる。

 ポイントとしては、

 ①どんなに少ない情報からでも仮説を構築していく

 ②前提条件を仮に設定してどんどん先に進む

 ③時間を決めてとにかく結論を出す

ということである。

 もちろんそれらを行うに際して「全体から俯瞰する」「MECEで考える」「ボトルネック思考」「モデル化・類推」等の論理的に思考するための方法やテクニックも存在し掲載されているが、ポイント①~③に照らし何らかの回答を出すという事が最も大切な考え方であり、実生活の中やビジネス上においても求められる論理的思考力を養成するためにも、前述した「検索廃人」「コピペ魔人」は自分を縛り付けてでもグーグル検索する手を止めまずは考える習慣を身に着けるということが重要となる。

 思考していくときの考え方をシンプルにまとめると、

 Ⅰ.結論から考える=ゴールから逆算する

 Ⅱ.全体から考える=全体から俯瞰して物事を見、そこからズームインしていく

 Ⅲ.単純に考える=一般的な内容にモデル化して解決し、それを再び具体化して適用する

といった内容になる。

 この本においては、地頭力の基となる「抽象化思考力」「フレームワーク思考力」「仮説思考力」は「論理思考力」「直観力」というベースが支えており、その前提として「問題解決に対する知的好奇心」が全体を支えるという構造であると考えられている。個人的にはこれについて、

 ・知的好奇心=エンジン及びガソリン

 ・論理思考力・直観力というベース能力=車の両輪

 ・抽象化、フレームワーク、仮説思考力=3人の運転手

というイメージを持った。エンジンがなければ始動しないし、タイヤがなければ前進できない、運転手交代制で長距離や路面状況などに対応できるといった感じかと。 

 ※独断と偏見による読後の要約・感想・自分用メモになりますので、解釈違い等ありましても基本的には鼻で笑っておいていただければ幸いです。

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