私と悪魔の100の問答 /上遠野 浩平

 少しだけかわった女子高生と、シャーマン・シンプルハート(ハジメ君)と呼ばれる謎の人物との問答。

「当たり前」「そうゆうもの」など答えがない問いや常識について考える本。

人は皆何かすべてを超越したものが存在していると漠然と考えているが、その正体は「親」の事である。

赤子の頃に自分にとってまったく理解できないが自分が生きることに全能の力を示してくれる「親」という存在を認識できるのは、赤子が多少なりとも大きくなったときである。

そのときには親がすべてを超越した存在でないことはすでに理解しているが、得体のしれないすべてを超越した存在がいると錯覚し続ける。それこそが人が漠然と存在を信じている全知全能の存在神の正体であると。

神=宗教とは人が作り出した大いなる流行でしかない。

悪魔=悪いことではなく、悪魔とはその神の存在を肯定して説明がつかないすべてである。

全体として読みやすい禅問答、哲学書といったところでしょうか。

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