ザ・コーチ最高の自分に気づく本/谷口貴彦

主人公の星野(営業マン)が仕事のサボり中にある公園で大蔵(大手会社会長)と名乗る老人と出会い、目標の達人になるための個人授業を受けるようになる。

物語の最終では星野はコーチングのプロとなり「目標の達人」という本を出版することになる。

〇人は、他の誰かに憧れて、同じようになろうとすると、その人にあって、自分にないものばかり見てしまう。それで、結局そんな自分を否定することになる。

〇目標達人になるための3つの輪

 「知識」「能力」「道具」

 目標についての本当の知識と活用方法、さらに行動を継続していく習慣を身に着ける

〇新しい習慣や考え方や能力を身につけるには、勇気を持って不要になったものを手放す必要がある。

〇本当の知識

 「目的」:成し遂げようと目指す事柄

 「ゴール」:競技などで、着順の決まる一番最後の地点・決勝点。

 「目標」:目的を達成するために設けた目当て(ボーリングのスパット)

  ・目的のための最終的な目印がゴールで、そのゴールまでの途中の目安や通過点としておくのが目標

  ・目的が一番上にあって、そこから下にゴール目標と降りてくる

  ・目的、ゴール、目標の三つが揃って初めて、目標を立てることの効果が生まれる

 「夢」:将来実現させたいと、心の中に思い描いている願い(願いの大小は関係ない)

  ・目標の達人になる第一歩は、自由に夢を描き、語る習慣をつけること。

 「ビジョン」:自分自身や家族、チームや会社の将来の理想像や未来の光景

  ・ビジョンは鮮明でありありとしていて、その光景を頭の中で見るだけで嬉しいとか、楽しいとか、ドキドキワクワクするとかといった感情が湧くものでないといけない。

  ・ビジョンはゴールに向けて行動するための強化剤

  ・人はイメージを記憶できないので、ビジョンはちょくちょく描き直す必要がある。

〇死ぬまでに叶えたいドリームリスト100を作成する(ドリームツリー)

  ・ポイントは夢や願望を書くこと

  ・どうしてそれを手にしたいのか、いつまでにどんな状態になりたいのかとった「目的」や「ゴール」をはっきりさせる。

  ・ゴールを手にするために、具体的な目印や通過点といった「目標」を設定する。

  ・ゴールを手にした瞬間の「ビジョン」や上手くいった時のイメージを繰り返し心の中で描く。

  ・目的やゴールを手にした時のどんな感情に自分が惹きつけられるのかを明確にする(達成感、完了感、優越感etc)

〇夢、目的、ゴール、目標、ビジョンを明確に設定して行動していくことで自分が得られるベネフィットとは?

  ・共感者や協力者が現れる(桃太郎/この指とまれ現象)

  ・同じ価値観を持った仲間が増える

  ・目標に向かって努力することで人は成長する

  ・目標に向かって努力すれば、たとえそれが叶えられなかったとしても人は精神的に強くなる(国体目指して活動していた部活動など)

  ・誰かと同じ目標に向かって頑張ることで、その後の人生の宝になる絆が生まれる(部活仲間)

  ・目標を達成することで、達成感を味わえる

  ・ゴールを目指すことで、どんな人間に成長したかが重要

  ・いつも夢や目的やゴールを思い描き意識している人は、それらに関する情報をキャッチする確率が高くなる

  ・夢や目的やゴールを設定することで、それらに関する知識がどんどん増える

  ・夢やゴールを目指して行動する道のりは、常に何かを選び、決めることの繰り返し。なので、その過程で自分自身の洗濯量と決断力が磨かれる。

  ・自分の意可能性の扉を開ける鍵が手に入り、精神的な視点がどんどん上がり、人生を存分に堪能できるようになる

   ※どんな感情がその人のモチベーションの源になるかは、人それぞれ違う。

〇夢やゴールを設定することを妨げているもの(ブレーキになっているもの)は何か?

  ・他者との比較による批判や、非難から受ける負の感情

  ・結果だけで自分の価値を決められる評価

  ・夢やゴールそのものに対して、他者の価値観によって向けられる批判

  ・結果による人格否定

  ・弱みを克服することばかり強いられる経験

  ・学習性無力感(ノミに透明なビンをさかさにかぶせると次第に飛ぶことを諦めてしまう)

  ・夢やゴールや目標に対する無知

  ・変化に対する恐れ

  ・選択と決断に対する恐れ

    ⇩ 対策は?

  ・大きなゴールの前に小さいゴールを数多く立てて達成していく

  ・ゴールや目標に対する知識をちゃんと教えてあげる(もしくは調べる)

   ※人に知識を伝える時は「Why」「What」「How」を意識すると行動に移しやすくなる

  ・夢やゴールや目標に対する、ビリーフ(信念)を書き換える

〇組織において部下にゴールを設定する時のポイント

  ・会社の目標と個人の目標の接点を見つけて共有する

  ・上司は結果に責任を持ち、部下は自分の行動と成長に責任を持つ

  ・目的は揺るぎなく、ゴールを手にする方法は無限になると知り、目標は柔軟に対応する

  ・ゴール達成を構成している要素を分解して、そこに期日と量と基準を盛り込んで目標を立てる

  ・自分にあったゴールまでの辿り方に合わせて、ゴールや目標を設定する(挑戦的なのか、現実的なのか、小さな目標なのか)

〇ゴール設定をより効果的にするポイント

  ・生きがいや、やりがいにつながる目的とゴールをセットで設定する

  ・ゴールのための行動計画を目標にすると、ノルマ化して意欲が下がる

  ・ゴールを設定したら、ゴールツリーを書いて、そのゴール達成を構成する知識と能力とツールに分解する(目的→ゴール→知識・能力・ツール) 

  ・ゴールは目指すが、それだけに囚われて自分を見失わない

  ・目標の主語を「私」にして「いつ」「何が」「どうなる」という表現にする(ex.5月10日に今回のプロジェクトに対する企画書の叩き台ができている。)

  ・目標はやるべきことではなく、ゴールまでの通過点や指標とする

  ・目標を設定したら、そのプロセスで「開かれた質問」を自分自身に問いかけて、思考力や解決力を鍛える(自分自身がアンチになる)

〇実際に行動する際のポイント

  ・ゴールや目標を表す言葉は、自分の価値観に合う言葉で表現する

  ・ゴールや目標を表す言葉の動詞を、自分が惹かれる言葉で表現する

  ・自分の心が喜ぶ言葉を常に口にする。そして、自分の言葉で自分を洗脳する。

  ・ゴールに向かう行動計画は、自分の行動特性に合ったプランにする。

  ・計画は、行動して初めて事実となると知る

  ・人の行動特性に合った方法を自分に無理やり合わせない

  ・ベストな行動特性は、自分の中のパターンで比較して選ぶ

  ・行動を継続するためには、行動計画に定点観測も盛り込む

  ・定点観測は、最初短いスパンで設計して、早めに行動計画を修正する

  ・定点観測は、見える化するが、決して人と比べず評価としない

★まとめ

まずは「目的」「目標」「ゴール」「夢」「ビジョン」の意味を明確にすることが大前提。

目的を達成するために最終目標としてのゴールを置き、さらにそのゴールを達成するために小さく目標を設定していく。心の中に思い描く願いとしての夢から目的を定め、目的を達成した時のビジョンを常に思い描き続ける。

さらに目標を「知識」「能力」「道具」として細分化して考える。

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