人間失格/太宰治
太宰治の代表作「人間失格」
物語は第三者である「私」目線で書かれた「はしがき」と「あとがき」、主人公である「葉蔵」がかいた3つの手記の5部で構成されている。
はしがきでは主人公の「私」がみた葉蔵の3枚の写真についての語りがはいる。
1枚目は10歳前後で君の悪い雰囲気をまとった「猿の笑顔」で、2枚目は綺麗な顔立ちで笑顔お浮かべているが「生きている人間の感じがしない」、3枚目は白髪で年齢がわからず、「見るものをゾッとさせる」。
第1〜3の葉蔵の手記はそれぞれ少年時代・中学以降東京進学後の破滅に向かって行く様子・薬物中毒になり廃人になって行く様が描かれている。
有名な「恥の多い生涯を送ってきました」のセリフからはじまり、精神病院に入院させられ「自分は人間失格」だと感じている描写で手記は閉じられて行く。
あとがきでは「私」に葉蔵の手記を渡してくれたバーのマダムが「神様みたいないい子」と葉蔵を評して物語は終わる。
深い考察をすればするほど難解な物語と化していく「人間失格」だが、内容自体はわかりやすく分量もそこまで多くないので読みやすいと感じる。
深い考察はその道の方々にお任せするとして、内容と雰囲気を楽しみつつ、今後のために自分用にあらすじをまとめておくためにこれからも古典といわれる日本文学を読んでいきますのでよろしければお付き合いください。